あなたは、筆記試験が必要な企業に応募したことがありますか？
筆記試験は、大手や人気の企業、専門性の高い職種でよく行われる選考方法です。
筆記試験には、一般教養や適性検査、論文などの種類があります。しかし、中途採用では筆記試験だけで判断されることは少なく、あくまで参考程度に見られることも多いです。だからといって、筆記試験を軽視するのは危険です。
今回は、転職の筆記試験の目的や重要度、対策方法を解説します。一般教養、適性検査、論文の試験攻略のポイントをつかんで、転職を成功させましょう。
転職の筆記試験：一般教養試験
転職を目指す人の中には、筆記試験の中でも一般教養試験が苦手な人も多いでしょう。とくに、30代以上になると、仕事で使わなかった学生時代の知識は忘れてしまっています。
一般教養試験は、数学や論理的思考などの試験です。基本的には、国語や算数の範囲で出題されることが多いものの時間制限があります。筆記試験の感覚を忘れてしまっている30代以上は、制限時間に注意しましょう。
仕事で使わない一般教養が記憶から消えてしまうのは当然のことです。新卒以外は、一般教養試験に自信がないと感じるかもしれませんが普通のことなのです。
一般教養試験は共通テストのイメージ
筆記試験の問題や採点は、外部の専門会社が行っています。
そのため、全国の受験者や過去のデータとあなたの点数を比較することができます。
企業は、筆記試験の結果を2つの視点で見ます。ひとつは、あなたの点数がどれくらい高いかという絶対評価です。もうひとつは、あなたが他の受験者や平均と比べてどれくらい優れているかという相対評価です。これらを合わせて、あなたの能力を判断しています。
一般教養試験攻略のポイント
- 各科目の制限時間を意識する
- 数理・語学は多少復習しておく
- 漢字を書けるようにしておく
- 他の応募者を気にしない
筆記試験は、他の受験者と一緒に行われることがあります。
そのときに、周りの応募者がどんどん問題を解いているのを見ると、焦ってしまうかもしれません。
しかし、転職の選考は、一般教養試験だけでなく適性検査や面接もあります。だから、一般教養試験が難しく感じてもあきらめないでください。あなたのペースで落ち着いて問題に取り組むことが大切です。
一般教養試験当日の対策
- タイムキーパーの説明をしっかりと聞く
- わからない問題は飛ばして次の問題を解く
筆記試験が始まる前に、タイムキーパーから一般教養試験の説明があります。
どの科目から始まるか、どのくらいの時間があるかなど、説明をよく聞いておくことが大切です。
一般教養試験は、時間があっという間に過ぎてしまいます。だから、わからない問題に時間をかけすぎないでください。スムーズに次の問題に移るようにしましょう。
転職の筆記試験：適性検査
転職面接では、筆記試験の中で適性検査があることがよくあります。一般教養試験がない会社でも、適性検査を選考に取り入れている会社は多いです。
適性検査は、一般教養試験や論文では見えにくいあなたの能力や性格を調べる試験です。転職面接では、適性検査の結果が合否に大きく影響することもあります。
適性検査では、あなたが応募した職種に向いているか、社風に合っているか、どんな人柄なのか、何を大切にしているかなど、さまざまなことがわかります。
適性検査は嘘発見器のようなもの
適性検査は、外部の専門会社が作った問題で行われます。
適性検査では、同じ内容の質問が違う言い方で何度も出てきます。これは、あなたの回答に整合性があるかをチェックするためです。だから、自分をよく見せようとしたり、答えを合わせようとしたりすると逆効果になります。
適性検査は、正直に自分の考えを答えることが大切です。問題を読んだらすぐに、直感で回答しましょう。
適性検査は、一般教養試験とは違って、すべての問題に答える必要があります。
時間制限がない場合でも、あまり時間をかけすぎないようにしましょう。あまりに問題を解くスピードが遅いと悪い評価をされることがあります。
適性検査攻略のポイント
- 正直に答える
- 整合性と取ろうとしない
- 盛ろうとしない
適性検査は、あなたの本音を答えることが重要です。
あなたの回答が一貫しているかを見るために、適性検査は同じような質問が何度も出てきます。だから、自分を偽ったり、答えを変えたりするとマイナスになります。
整合性をとろうとして、自分の考えと違う回答をしてしまうと整合性がとれず信頼できない回答と評価されるので気をつけてください。
適性検査当日の対策
- 焦らない
- 1問ずつきちんと答える
- 読み直さない
適性検査は、緊張する必要はなく自分の考えを答えるだけです。
適性検査は、正解が決まっているような試験ではありません。あなたの性格や能力を見るための試験なので、素直に自分の考えを答えることが大切です。
適性検査では、同じ内容の質問が違う言い方で何度も出てきます。これは、あなたの回答に整合性があるかをチェックするためです。だから、前の問題を振り返ったりしないで、直感で回答していきましょう。
転職の筆記試験：論文
転職をするときに、筆記試験の中で論文を書くことが求められることがあります。
論文は、与えられたテーマについて、あなたの考えや意見を文章にまとめる試験です。
論文を書くには、応募した職種や業界に関する専門知識が必要な場合もあります。だから、論文試験があるとわかったら事前にしっかりと準備をすることが大事です。
とくに、異業種からの転職の場合は、業界のことを全く知らないと論文が書けないかもしれません。業界の動向や用語などを調べておきましょう。
論文は、時間が限られています。だから、文章を書くのが苦手な人は、A4用紙1枚（800字くらい）でテーマをまとめる練習をしておくのがおすすめです。
論文はあなたの考えを聞いている
論文は、自分の考えや意見を文章にまとめる試験ですが、ただ自由に書くだけではいけません。
論文は、決まった型に沿って書くことで、読みやすくて論理的な文章になり、書く時間も短縮できます。
論文の型の一つは、三段論法です。
三段論法は、テーマに対するあなたの考え（結論）を最初に書いて、その後にその考えを支持する理由（根拠）を書いていきます。この型は、「テーマについてあなたの考えを聞く」というような論文に向いています。
論文攻略のポイント
- 基本の型をいくつか覚えておく
- 練習はA4用紙1枚程度でまとめる練習をする
- 自分の考えをはっきり伝える
論文は、自分の考えや意見を文章にまとめる試験です。
自分の考えをはっきりと伝えることが重要です。
論文を書くときには、回りくどい表現を避けましょう。自信がないときに使いがちな回りくどい表現は、読み手にとっては分かりにくくて不快なものです。
論文当日の対策
- テーマを与えられたら自分の考えをまとめる
- 結論に至った経緯を3つほどにまとめる
- 最後にもう一度結論付ける
論文は、与えられたテーマについて、自分の考えや意見を文章にまとめる試験です。
論文を書くときには、最初に自分の考え（結論）を決めましょう。そして、その考えを支持する理由（根拠）を3つくらい考えましょう。論文の構成ができれば、あとは時間内に文章を書くだけです。
【まとめ】転職の筆記試験対策は正直に答えること
転職面接の筆記試験は、緊張の原因になることがあります。
勉強が得意な人ならいいですが、そうでない人は「一般教養試験」や「適性検査」、「論文」に不安を感じるかもしれません。
しかし、転職市場は、売り手市場の影響もあり、採用までのスケジュールを簡素化する傾向にあります。筆記試験も、適性検査だけにする企業が増えているので、心配しなくても大丈夫です。
とくに、選考に大きな影響のある適性検査は、「直感で正直に答える」ことに注力することを忘れないようにしてください。