商社の仕事に必要なスキルは、語学力だけではないことを知っていましたか。
もちろん、貿易商社や海外営業部なら語学力も必要です。でも、語学力以上に商社の仕事に必要なスキルは、たくさんあります。
今回は、商社の仕事に必要な6つのスキルを紹介します。商社への転職を考えているなら目を通しておきましょう。
商社の仕事に必要な6つのスキル
- 調整力
- マーケティング力
- 交渉力
- 分析力
- プレゼンテーション力
- 語学力
商社の仕事に必要なスキルはたくさんありますが、とくに重要なスキルは調整力です。
私自身も海外営業の経験があります。問題になったのは、語学力ではなく調整力でした。海外の商談時に、日本の商談との違いを理解することでした。
国ごとの文化や慣習の違い、あいまいな表現をせず意思をはっきり伝えるなど、日本人が苦手なアクションができることが重要だと感じました。
語学力がなくてもいいということではありません。
通訳なしに意思疎通ができるほうがビジネスでは有利です。ただ、商社に必要なスキルに優先順位をつけるなら、語学力が一番重要ではないのです。
商社は通訳が仕事ではなく商談を成立させることが仕事になるので、語学力よりも重要なスキルについて確認していきましょう。
調整力
調整力は、仕入先や顧客と仕事をうまく進めるスキルです。
販売部門は、商品を仕入れて売る仕事です。お客様だけではなく、仕入先との調整も必要になります。
販売する商流が長いときや仕事の規模が大きいときは、かかわる会社や人も多くなるため、商社は、仕事を成功させるための調整力が求められるのです。
商社の仕事で重要な調整力を身につけておくことは、マネジメントの基本を学ぶことでもあります。調整力がある人は、昇進してからも社内外の調整力で成果を出すことができます。
調整力は、商社に限らず社会人の必須スキルでもあるので、身につけておくことが大切です。
マーケティング力
マーケティング力とは、市場のことを知り、自社の商品やサービスを売る方法を考えるスキルです。
商社はさまざまな商品やサービスを扱うので、市場の変化や顧客の要望を調べることが大切です。市場のことを調べることで、自社の強みや弱み、他社のこと、新しいチャンスなどを見つけることができます。
市場の調査の結果をもとに、自社の商品やサービスの価値や位置づけを明確にすることも重要です。調査データを分析するためには、PEST分析やバリューチェーン分析、3C分析などの考え方を使うことが必要です。
商社は世界中でビジネスをするので、国内外の状況にも注意することが必要です。時代の流れやトレンドをつかむことで、自社の商品やサービスに合ったマーケティングの方法を考えることができます。
交渉力
交渉力とは、相手のことを理解し双方が納得できる目標を目指すスキルです。
商社の仕事では、さまざまな国や企業と取引するので交渉力はとても大切です。
交渉力が高い人は、相手の立場やニーズをわかった上で自分の意見や提案を伝えることができます。相手の意見や提案も尊重します。相手の話をよく聞き、信頼関係を作ります。
状況や相手の反応に合わせて、話し方やタイミングを変えます。自分の判断基準を持ち、譲れることと譲れないことが明確です。
商社の仕事の交渉力を高めるためには、交渉の目的や目標を考えます。相手にとってのメリットやデメリットも考えることができるのです。
分析力
分析力とは、市場や顧客、他社などの情報を集めて、自社の商品やサービスの価値や位置づけをわかる力のことです。
商社はいろいろな商品やサービスを扱うので、いつも市場の動きや顧客のニーズを調べるスキルが必要です。情報を集めるスキルとは、ネットや本、雑誌、新聞などを使って、必要な情報をうまく集めるスキルのことです。
集めた情報を分析することで、自社の商品やサービスの強みや弱み、市場のニーズやトレンド、他社の戦略などを知ることができます。情報を分析するスキルとは、ExcelやPowerPointなどを使って、情報をきれいにまとめて、見やすくして、意味を考えるスキルのことです。
分析した情報をもとに、自社の商品やサービスの価値や位置づけをはっきりさせることが大切です。情報に基づいて、筋道立てて考えるスキルのことを論理的思考力と言います。
論理的思考力を高めるためには、問題をはっきりさせて仮説を立てて検証して結論を出すというやり方を繰り返してみましょう。
プレゼンテーション力
自社の商品やサービスについて、わかりやすく伝えるスキルです。
商社の仕事でプレゼンテーション力とは、自社の商品やサービスについて、市場や顧客、他社などの情報を集めて、わかりやすく論理的に伝える力のことです。
プレゼンテーション力が高い人は、聞き手のニーズや関心をわかり自分の意見や提案をうまく伝えることができます。聞き手の反応を見ながら話し方や話の切り口を変えます。
伝えたい情報を選んで、聞き手が理解しやすい順番や構造で話します。既存の考え方を使ったり、聞き手や状況に合わせて情報を変えたりします。
聞き手に対する理解や共感を見せて、信頼関係を作ります。聞き手の問題や課題をはっきりさせたり、自社の商品やサービスのいいところや違いを伝えたりします。
語学力
語学力とは、自社の商品やサービスについて海外の人と話せる言語の力のことです。
商社では、英語などの外国語が必要な場面が多くあります。たとえば、海外に行ったり住んだりするとき、海外の会社や支店と話すとき、書類や契約書を見るとき、メールをするときなどです。
商社の仕事の語学力を高めるためには、単語帳や教材で言葉や文法を勉強したり、ネットや本、雑誌、映画などで英語に触れたり、オンライン英会話や留学で英語を使ったり、英語以外の語学も勉強したりする方法があります。
商社によって求められるレベルが違いますが、一般的にはTOEICで700点以上、英検で2級以上が目安です。
【まとめ】商社の仕事に必要な6つのスキル
商社の仕事に必要なスキルは、語学力だけではありません。
商社の仕事には、語学力の他にも、調整力、マーケティング力、交渉力、分析力、プレゼンテーション力の5つのスキルが必要になります。
語学力を入れて6つのスキルを身につけることで、商社の仕事で成果を上げやすくなります。商社で働くなら、仕入先と販売先の要望を調整する高いコミュニケーション力を身につけましょう。
商社の転職に強いリクルートの転職支援サービスを確認しておきましょう。